
症例Cases treated
犬の口腔鼻腔瘻 トイプードル
11歳のトイプードルが、3ヵ月前からの鼻汁とくしゃみを主訴に来院しました。ここ1カ月間は、鼻汁の悪化を認めたため、全身麻酔下で歯科治療を行いました。プローブとレントゲン検査により、上顎両犬歯に口腔鼻腔瘻を認め、両犬歯を抜歯し粘膜の縫合を行いました。3ヵ月後の歯科検診では、くしゃみと鼻汁は消失していました。

治療前

治療後
基本情報
- 動物種
- 犬
- 品種
- トイプードル
- 性別
- ♂
- 年齢
- 11歳
口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)とは、口腔と鼻腔とを隔てる骨が溶けることにより、瘻管(トンネル)が形成され、つながってしまった状態を言います。主な原因は上顎犬歯の歯周病の悪化が挙げられます。慢性鼻炎により、くしゃみや鼻汁が増加し、食欲減退、体重減少を起こすことがあります。治療には抜歯の後に貫通した箇所を塞ぐ外科的処置が必要です。