猫の口と歯の病気|玉野市・岡山市南区での犬・猫・ペットの病気・歯の治療はなかにし動物病院へ
〒706-0131 岡山県玉野市東紅陽台1-19-292
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猫では、歯周病、歯肉口内炎、歯の吸収病巣などの病気があります。何れも、口臭の増加、食事中に前足で口を気にする、口を触ろうとすると怒る、食欲不振や体重の減少などの症状がみられます。
猫の慢性歯肉口内炎は口の粘膜がただれてとても痛くなる病気です。
原因ははっきりしていませんが歯垢の細菌に対する過剰な免疫反応、猫カリシウイルスなどのウイルス感染、歯周病、環境要因などが複合的に関与していると考えられています。
口の中の疼痛、重度ただれと発赤。
口臭、よだれの増加、グルーミング頻度の低下、口の痛みから上手く食事が食べられない、水が飲めない、前足で口を気にするなどがみられます。
内科治療と外科治療の両方が必要です。
内科治療は、抗生剤や副腎皮質ステロイド、サプリメントなどの投与を行います。
副腎皮質ステロイドは、抗炎症の目的で使用されることがあります。しかし、投与中は症状の改善がみられても、投与中止すると再発したり、糖尿病などの副作用が懸念されるために、使用は短期間に限り使用することが勧められます。
内科治療で効果が不十分な場合は、外科的抜歯(全臼歯抜歯あるいは全顎抜歯)を行います。現在外科的抜歯は、慢性歯肉口内炎の最も有効な治療法されています。しかし重度の歯肉口内炎や、猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルスをもっている場合などでは、抜歯後においても口内炎が続く場合があります。その際は食事中の痛みをなくすことを目標に、その子に合った治療を継続していきます。
抜歯は全身麻酔下で行います。口腔内X線検査を実施して、歯や周囲の骨の状態を把握します。全臼歯あるいは全顎抜歯後は粘膜の縫合を行います。手術当日に退院できることが多いですが、腎疾患などの併発を認める場合は、数日間入院点滴を行うこともあります。
歯を融かす細胞(破歯細胞 はしさいぼう)が異常に活性化して、歯の構造が崩壊していく病気です。
〇肉芽組織で覆われた吸収病巣がある歯
〇歯の吸収病巣:掘れたようになっている歯質。
原因は分かっていませんが、歯周病、不正咬合、ビタミンDの過剰摂取などの原因が考えられています。
当院では、歯周病や慢性歯肉口内炎(尾側口内炎)の猫ちゃんで、吸収病巣を併発して認めることが多いです。しかし、口内炎がなくても、多数歯に吸収病巣を認める場合があり、体質も関係しているのではないかと考えています。
口腔内レントゲン検査により、的確に抜歯を行う必要があります。
308の歯に吸収病巣があります。右側の写真と比べると、歯が一部なくなっています。